恋してキューピッド!
「出たよ、恋クン…」



トイレの前にいたのは恋クン。




「出たよって、そんなオバケ扱いやめてよ~。」


「オバケみたいなモノじゃん。神様も…」


「バチ当たるよ、キミ。」


「女子トイレの前に突っ立って何してんの?怖いんだけど…」


「ドン引きしないでよ。」


「だって…ねぇ?」



あたしは眉をひそめて恋クンを見る。



「はぁ。あたし、先行くよ。」


「ミューちゃん。」


「なに!まだなんか用!?」


「ミューちゃんの好きな人って…遥なの?」


「は!?」



な、なに急に…




「遥って……恋クン、遥先輩のこと知ってんの?」


「ノーコメント☆ミューちゃんが好きかどうか教えてくれたら俺も教えてあげるけど♪」


「はんっ!その手に乗るかっ!あほくさ。」



ヒキョーな手使っちゃってさ!話を聞いたあたしがバカだった!


ドスドスと鼻息荒く恋クンの前を通過する。



「遥のホントの姿、知ってるんでしょ?」





…………え?


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