恋してキューピッド!
恋と書いてレンと読む?
とっくにチャイム鳴ってたんだった!


あたしは教室のうしろのドアをガラッと勢いよく開けた。


教卓の前ではすでにこのクラスの担任が出席を取っている最中…みんなの視線が一斉に集まった。



いーやー!
なにこの空気ー!


クラス替えしたことにより知り合いが少ないがため、みんな「で、誰?」みたいな表情になっていた。


「え~っと…お前の名前は……」


20代後半であろう男の先生が出席簿とあいた席、あたしを見ながら頭をポリポリとかいた。


「はいっ!香月美羽ですっ!」



あたしはビッシィーと右手を天高く挙げた。


「あ~香月ね。はい、遅刻……っと。」

「え!?ちょっと待ってくださいよー!」



若手芸人かのごとく大声で呼びとめる。


「待てと言われても、なぁ?だって間に合ってねぇし。」

「遅れたのには理由がありまして…」

「なに?」

「実は、きょ………」






教室間違えました



なんてダサ過ぎて言えないっ!



「きょ~……教頭先生と話してて遅れましたー!」



めっちゃムリあるウソ~!


< 20 / 166 >

この作品をシェア

pagetop