スイーツな恋
第六章 一夜の出来事
雨が降り続くなか、わたしたちは翔馬の部屋で布団で、
愛をかわした。

はじめは、怖かったけど、
終わったあとは、もうひとりじゃないいんだっていう幸せな気分に満たされて、
さっきまでのもやもやは吹き飛んでしまった。

「どうして家を出てきたか、聞かないの?」

「話したくなったら、自分で言うだろう?」
「うん」

「何か食う?」

「うん」

「そういえば、翔馬のお母さんは?」

「仕事だよ。」

「こんな時間まで!?翔馬のお母さんって、何やってる人?」

「しけたバーのホステスさ。はげたエロ親父どもに、こびをうって金を稼ぐ下品な仕事さ」

「そんなことない!!立派だと思うよ。だって、女手ひとつでこの年になるまで翔馬のことを育ててくれたもの」

「そうだといいんだけどね」

その時、ドアがあいて、入ってきたのは中年の女だった。
派手な服装で、派手な化粧をしている。
疲れた顔を感じさせた。

わたしはあわてて、布団で裸体を隠した。

「なんだい、また、女を連れ込んだのかい。」
翔馬の母親はわたしの顔食い入るようにのぞき込んだ。

「なんだ!この前の女と違うじゃないか!!ほんと、よくやるねえ。父親に何からなにまでそっくりだよ。」

「どこ行くんだよ」

「酒買ってくるんだよ。たくっ!やってられるかよ。」

ドアがすごい勢いで音をたててしまった。

「ほらな、そんなわけないだろう。最低の母親だよ。いや、女だよ」





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