シークレットラブ
「……は?……」
必死で言った言葉に、壱也は予想外だったらしく、今までにないくらい驚いているのがわかった。
「……っ、だ、だから、プロポーズっ……されてない…」
はぁ、っとため息をつく壱也。
やっぱり、うざったい女って思われた…かな?
「ったく、流依の卒業式のあとに言おうと思ってたんだけど…
まぁ、いいか…」
頭が真っ白になる。
スーツのポケットから、四角い箱を取り出して、私の手のひらに乗せる。
「開けてみ?」
言われるがままに、その箱を開ける。
「………わっ」
そこには、中心に小さなダイアモンドがうめてある指輪が入っていた。
驚いている私に優しく微笑み、目線を合わせる。
「順番とか、かなり違うけど、流依と一緒にいたい。愛してる…。
俺と…結婚してください。」
一気に涙が溢れ出して、その涙を壱也が拭う。
「ほら、泣くなって。
返事は?」