one.real
短い黒髪を軽く立たせて常に洋服の袖を肘までまくっているのが彼のスタイル。
見た目ゴツイ、というかガッチリした三浦さんはスポーツマンのが向いてた気がする。
もしくはトレーナーとか。
以前そう言ったら、ここの仕事も体力勝負だぞ?って苦笑されたっけ。
『あーやべぇ、年には勝てねぇわ』
五階に着くと三浦さんは壁に寄りかかって、少し乱れた呼吸を整えた。
『まだ二十代じゃないですか』
『二十代って言っても、もうオッサンだよオッサン』
『椎名さん三十代であんな元気ですけど?』
『んじゃ、それはもう椎名さんが“さすが”じゃなくて異常なんだよ』