私の中の眠れるワタシ

私は少し、イチヤを疎かにした事を反省し、ソウタと会うのをなるべく控える事にした。



「蜜。今までどこにいたの?」

最近、何時に帰っても必ず聞かれる。

イチヤは、二人が付き合っている秘密を、健気に守り続け、私が遅くなっても誰かに電話をして居場所を探したりはしなかった。



「蜜、オレ、なんか、嫌な予感がするんだぁ。」

「どんな??」

私はさっさと服を着替えて、イチヤがくれたパジャマに袖を通し寝る支度をする。

「最近、オレとのエッチ、減ってる気がする。」


そうだっけ?

私はどちらと、いつしたか、あんまりよく覚えてなかった。

「そんなこと、ないよ。じゃ、今からしよ?」

シャツのボタンを外そうとしたワタシの手をにぎり、イチヤは真剣に考え込んでいた。

「……蜜、他に好きな人がいるの?」

「まさか!!どうしたの、急に」


急に、でもなかった。
私はイチヤに、全く愛情を注いでなかった事を、思い知らされる。



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