私の中の眠れるワタシ

離れた身体を見てホッとする。

ワタシはそっと自分の身体を、横になった姿勢のまま点検する。


またか……

普段着から見えない場所ではあるけど、彼が強く吸い付いた跡が残っていた。



美月の肌が記憶に甦る。

罪の刻印は、ワタシの自由を少しずつ侵して、あの日の美月のカラダに私を近づけていく。

昨日も、その前の夜も彼がつけた印が消える事なく、新しい印と重なりゆく。

イチヤの心が傷つく分だけ、ワタシのカラダが傷ついてゆく。


−−同じだ。


結局ワタシは、イチヤに閉じ込められていく。


眠る横顔を、ワタシは侮蔑する。



−−ワタシの事、本当は自由になんてしてくれないじゃない。



徐々に彼がうとましくなっていく。




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