私の中の眠れるワタシ

「それでさ。谷田の話だけどね。」

「ああ、いいんです。自分で努力するべきですよね。セツナさんにあんなお願いして、悪かったなぁって反省してるんです。」

そのまま勢いで、ホントは別に興味なくて……と言いかけそうになって、それは止めた。

彼女に接近できた接点。

それは、谷田さんであるから。
これは、このままとりあえずとっておこう。

「うん。悪いね。あんまり協力できてないね、私。」

そう申し訳なさそうに話すセツナさんの手を、取りたくなって。

それも、諦める。


「でも、セツナさん。私の事、考えててくれたんですよね??」

こっちの方が興味あった。

「そりゃ、もちろん!どうしたらいいかなって……。あ、いや、どうしようもないけどさ、私、何にもできないけどさ。」

いやに慌ててそういう彼女に、もしかしたらと私は目を見開いた。

「セツナさん。なんか隠してません?」


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