私の中の眠れるワタシ

−−−あの人が好きなんだ。

でもあの人は、あの子が好きかもしれないの。

でも、諦めないで、頑張ろうよ。

うん、でも駄目かもしれないし。

だけど、もしかしたら……




……決定的な事が起こるまでは、どのノートも、この繰り返しだ。

私は、一度だって深刻に悩んであげた事などない。
「何かあったら、私にもきっと相談してね」

と、どの子も必ず文の最後に付け加えてある。

でも、あえて私を選んで相談を持ちかけてくる人に、私の方から相談したい事なんて、一つもなかったし……

大体いつも『クダラナイ』のだ。

一向に事態が変わらない。
何も行動を起こさない。
交換日記を読む私は、常に退屈していた。




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