私の中の眠れるワタシ

「そんなに何度もは、会えないわ。だって主人が気にしているから、この前の朝のこと。」

ハヤオは、構わないと言う。

「会いたい時に、会えればいいから。」

と。



家に帰れば子供がかわいくて。
会社に行けば、ハヤオに会い揺れ動いて。

その繰り返しだった。


なのに、だんだん。


『子供を連れて、離婚しよう。そして、ハヤオと一緒に』


心の中の、私とワタシがつじつまを合わせていく。


「俺、待てるし、何も望まないよ。ずっと、このままでも想っていられるんだ。」

−−ズット、コノママ。

どこかで聞いた言葉だと思う。

そうだ。

あれは、レイが言ったんだ。

そして、私達は変化する事なく、ただ別れた。

変化しなかった?

いや、したな。

ああ、そうだ。

コノママの意味が、

二人違ってシマッタンダッタ。


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