君との期待値
あんまり気にしなかったけど、赤羽くんも変なんだよね。
態度はいつもと変わんないけど私と目が合うとすぐに逸らしてくる。
いままでこんなことなかったのに。
むしろ私が恥ずかしくて逸らすことの方が多かった。
私が逸らすより先ってどういうことよ。
「そういえばさ」
「ん?」
「亜姫と大空っていつから知り合いな訳?」
そのまま私の方を見ずに尋ねてくる。
いつからもなにも、
「昨日初めて会ったよ」
その言葉に赤羽くんはやっとこっちを向く。
「はあ?初めて合ってあんな授業サボって話したのかよ」
少年は驚いたように目を見開く。
「うん。だって大空くん私のこと知ってたし」