君との期待値
「赤羽くんさあ。手伝ってくれないと10月の発表会に参加出来ないよ」
あと1ヶ月後には文化部が学校で吹奏楽部の演奏やら演劇部の芝居やらをする発表会がある。
外部からもお客さんがくるこの会に園芸部も参加する。
花を飾るくらいしか出来ないけど……。
「発表会、ね……」
あれ?
いつも強気な赤羽くんが何故だか切なそう。
彼は立ち上がり拓真の隣にしゃがみ込んだ。
「拓真先輩。手伝いますよ」
そう言って拓真の持っていたひまわりから種を抜いていく。
取り残された私がポツンとしてる。
そんな私を見た拓真が赤羽くんに声をかけた。