君との期待値

怖い。



何が?



分からない。



自分でも処理できない気持ちが胸に広がる。



歩き出すことも、動くことも出来ない。



2人の会話が途切れ途切れで聞こえてくる。



どうせなら、すべて聞こえなければよかったのに、聞きたくない台詞だけははっきりと耳に届いた。



「……お前のことが、まだ好きだから。ここに居れば来ると思った」



"好きだから"



やっと動いたと思ったら、足はただひたすら走り出していた。



苦しい。




息が……出来ない。



視界が滲んできた。



どうして泣いてるの?



どうして悲しいの?



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