君との期待値
「つまんなーい」
そんなブーブー言われても。
2人だってそんなつもりで入ってるわけないし。
それに、私なんて恋愛対象外でしょ。
私もそんな風にみたことないし。
「亜姫ちゃんも恋すればいいのに」
飲み終えたらしく、パックを潰しながら美波が呟く。
恋……かあ。
最後に好きになったのは去年卒業した園芸部の先輩。
見事に振られたこど、キッパリ振られたから引きずることなく綺麗に吹っ切れた。
そう言えば、あの時はすごい泣いたなあ。
寄り添う人は欲しいけど、当分恋はしたくないかも。