君との期待値
「さすがに明日はくるでしょ。だって今年最後の部活だし」
「だといいけどな」
来るよね?
最後だし。
来なかったら……私のせいかな。
心の中に不安が生まれる。
「最近……さあ」
掃いていた手を止める。
思い切って不安だったことを口にする。
「私、拓真に避けられてる気がする」
もうずいぶん拓真とまともに話していない。
美波にも喧嘩してるかと思われるほど拓真は私に壁を作っている。
今まで拓真は何もしなくても私の側にいたからそれが当たり前になっていた。
だから最近、私の生活にはもの足りなさがある。