ゆっくり愛して


体中が熱くて緊張しちゃって、でもこのまま離れたくないっていう想いも強くて…


「…あたしも安心する。」


言葉が勝手に口からすり抜けていって、自分の言ったことに自分でもちょっとびっくりしちゃった。


「…香保。」


名前を呼ばれたと思ったら、渉君が少し体制を変えた。


ん?って思ったのも束の間。



チュッ



キスされていた。


一瞬だけのキス。

唇が離れた後もおでこをこつんとされ


「もう一回いい?」


って…


あたしはうんと小さく呟いて目を瞑る。



渉君の唇が近づいてくる気配がしてあたしの全神経は唇にいってるって言ってもきっと嘘じゃない。


< 11 / 31 >

この作品をシェア

pagetop