カワイイ娘のカ・ガ・ミ
平豊駅から4つの駅を通り過ぎた岸城3丁目という駅で私は降りた。
平豊駅と同じ対向式で壁の色も白を基調としているので雰囲気が似ている。
やっぱり……。
岸城3丁目の駅にも鏡が設置されていた。
地下鉄の駅ってどこもあまり変わらないんだよね……。
純子が都市伝説と自殺した実際の人数を織り交ぜた作り話は、私の頭の中で理屈が成立して、鏡がある駅ならどこでも“出る”という可能性を現実化していた。
階段を上がってプラットホームからさっさとおさらばした。
岸城3丁目駅は自動改札口が2つしかなく、夕方の帰宅時間なのに私を含めて降りたのは7、8人くらい。
乗降客の数が少ないようで2つでも事足りるみたいだ。
外への出入り口も一箇所しかない。