material girl
「まぁいいや。」
そう言って、あたしから目をそらすと、今度はテーブルに置いてあった鉛筆とノートを手にとる。
「あの…」
あっけにとられてるあたしにはお構いなしに、鉛筆を走らせる彼。
そして、机の上に置いたノートは、あたしの絵の上から書かれてたんだけど、もとのより数倍かっこよかった。
「デザインがね、オリジナリティがないっていうか。単純すぎなんだよね。でも悪くないっていうか、基本的には間違ってないから、これから直していけんじゃない?」
彼なりに、少し気を使ってくれた気がして、あたしはなんだか笑えた。
心に余裕が出来ると、相手の些細な気づかいに、気づけるような気がした。
あたしを完全否定しないで、的確なアドバイスをくれたと思う。
「ありがとうございます。」
あたしの素直な返事に、彼がまた、じっとあたしの目を見つめる。
「…やっぱり、面白くないなぁ。」
そう言ってから、彼が考え込む。
「あの…。さっきから意味不明なんですけど。」
我慢できなくて、あたしは口にしてしまった。