material girl
「ねぇ、あんたにとってサトシって、どんな兄貴だったの?」
気がついたらあたしは、口にしていた。
航輝の箸が止まる。
「思い出したくないとか、言いたくないなら別に答えなくていいから。」
あたしの言葉に、航輝があたしの目を見る。
「いや、別にそんなんじゃないけど。あんたはいいの?あの時から、今まで一度もアイツの話ししてないんだろ?」
「大丈夫。過去と向きあってみようって決めたから。もう逃げない。逃げてもさ、自分の中で解決できなきゃ、一生追ってくんだよね。一生隠れて暮らすなんてごめんだよ。」
あたしは少し笑った。
航輝が、あたしの頭をポンってした。
「…んと、死んじまうなんて、アイツバカすぎ。」