スリー・イヤーズ・カタルシス
このまま
この場にいたとしても
おれは彼女の力には
なれないのだろう。
「でも、ありがとう……」
彼女の声がまた聞こえた。
「いや、いいよ、それより……痛いところは、ない?」
ばかなおれは
こんな無神経な言葉しかかけられない。
「痛いわよ……
どこもかしこも痛いわ
痛くないわけないじゃない!
心も体も、全部痛いわよ!
この体ごと
なくなっちゃえばいいのよ!
わたしの全部が汚されたのよ!
あなた
わたしが
どんなことされたか
わかってるの!!」
彼女は
そう言って泣き出してしまった。