きっとここで君に出会うために



家の明かりが着いていなくて、もしかしたらもう寝てしまったのかもしれない。


ちょっとだけそうであってほしいなんて思ってるあたしは、

きっと往生際が悪い。



家は真っ暗でリビングからもキッチンからも物音ひとつしない。



もしかしたら部屋にいるだけで起きているかもしれない。


そう思って2階に上がった。



なんだか手が震えているのがわかって、

あいつもそれを感じたのか強く握ってくれた。



2階に上がってみてもお母さんの部屋は電気が着いてなくて、

やっぱり寝てしまったのかもしれない。




諦めてまた下に行こうとしたら、

別の部屋の電気が着いていることに気づいた。



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