ストロング・マン


楽しい飲み会も奈美の旦那さんが近くまできているという連絡をもらったことからお開きとなり、また集まろうと話して解散した。
奈美は旦那さんと帰るため、必然的に私は修也と帰ることになった。


「電車の時間平気?」

「ああ、まだあるから。」

修也は帰る先が千葉ということもあり、終電の時間が私や奈美よりも早い。
それを気にして聞いてみたが、大丈夫なようだ。


「んで、さっきはあんま聞けなかったけど、彼氏とはうまくいってるってことでいいの?」


こいつ、人が言いづらいことをストレートでついてくるな。
まあ、修也も高校時代の私を知っている1人だしね。


「これをうまくいってるって言っていいのか分かんないけど。
そこそこ連絡取って会える時は会うし。
そんな感じ。いつも通り。」


「ふーん、そっか。
それって別に自分から会いたいとかならないってこと?」


「付き合いたてとかはなってたけど、今は落ち着いてるし、仕事も忙しかったし。
それよりなら自分のやりたいことやりたいって感じかな。
我ながら可愛げないやつだなーとは思うけど。」


私の発言を聞いた修也ははあと息を吐き、じっと私を見つめたかと思うと、


「お前まだそんなことやってんの?」


すごく真剣な顔で言い、歩みを止めた。

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