化け猫山
女『奥方様!!
誰かぁ!!誰かぁ!!』
少年(お菊様!!?)
少年は、悲鳴のする方へ走って行った。
そこには―
胸板に、矢が刺さったお菊が荒呼吸をし、顔を歪めていた。
少年『そんな……』
少年はその光景に愕然とし、ガクッと地面に手をついた。
『どうなさった!!』
林の奥から、男の声が聞こえた。
女『あぁ、野々宮様。
お菊様が―』
少年(父上!?)
少年が、草むらに身をひそめた。
父親『はぁっ…
兎に角、動かしてはいけない。国手を今すぐ!!』
女『分かりました!』
女は、林の奥へ走って行ったー


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