秘密の恋 〜私の禁断〜 上
「あの、リサコとどうなりたかったんすか?」

「いづれは結婚したいと思いました。本気なんで。」

「じゃあ……」


卓也が拳を握りしめた。


ダメ…手を出しちゃダメ!!


「殴ってもいいっすよ。俺は奥さんを取ろうとしたんだから。」

「殴りませんよ。俺…今日は決めてました。さっき、浜野さんがリサコの前に膝まづいてまで泣いてる姿を見て、思いました。……本気なんだって…。」


卓也は少しづつ目を赤くして今にも泣き出しそうになっていた。


「俺は本気ですよ。リサコさんを裏切らないし、リサコさんを一生守って行きたいです。」




少し、卓也と勇気の間に空気が流れた。



そして、長い長い沈黙が続いた。



2人の間で挟まれた私はどうしたらいいのかわからずに、ただただ俯くしかなかった。



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