モノクロ

ズサッと
涼子の言葉が胸に突き刺さる。


「ごめん…涼子。」


俺…自分のことばっかで、涼子のこと考えてやれなかった。



「九条さんは悪くないです。
…きっとあたしがまだ子供なだけです。」


そんなことない…涼子はこんなどうしようもない俺よりもずっと大人だよ。



俺は頭をかかえて、左手で頭をかいた。





涼子…俺、怖いんだよ。


…このままだと涼子を縛ってしまうような気がする。





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