秘密恋愛



とはいったものの、、
やっぱり緊張はするもので・・・。

『・・・ょしっ。』

心を落ち着かせてから教室に入った。




知っている人はひとりもいなくて、
あたしは少し心細くなった・・・。


黒板に貼ってある座席表をみて
自分の席に座ると、、


「はじめまして。
あたし、代々木桜(よよぎさくら)。
よろしく~。」

あたしの前の席に座ってた子が話しかけてきた・・・。

『はじめまして。
あたしは篠崎潤。
よろしくね。』

「潤ちゃんかぁ~。
ねぇ!潤って呼んでもいい?」

『もちろん!!
あたしも桜って呼ぶね!?』

「『よろしく~!!』」


こんなに早く友だちができるなんて・・・。

悩んでたあたしがバカみたい;


「あそだ!!
潤ってさぁ~、、
彼氏いたんだねぇ!!
かっこよくてびっくりした。」


うっ・・・。

おにいちゃんのことかぁ・・・。

周りにそういう風に見られんのはうれしいケド・・・。


『朝の?
桜見たんだ・・・。
あれはあたしのおにいちゃん。
ここに通ってるから、乗せてきてもらったんだ~・・・。』

「えぇ!!
てっきり彼氏かと・・・。
でもうらやまし~!!
あんなかっこいいおにいさんがいるなんて!!」


あはは・・・。

たしかにおにいちゃんはあたしの自慢だけど・・・。

でも、、
ホントは兄妹になんてなりたくなかった・・・。

そうすれば・・・
こんな風に苦しむことも、
告白することだってできるのに・・・。

「?
潤、どうかしたの?」

『うぅん!!
やっぱり!?
おにいちゃんはあたしの自慢なの!!』

ココロがいたいよぉ・・・。




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