先生

決意

「えーっと、明日から受験の時の面接の練習が始まるから、放課後はすぐ帰らないように」
帰りのホームルーム。
担任の吉村先生が、明日から始まるらしい面接練習について話をしている。
いかにも受験生って感じの行事にうんざりする。
先生の話を耳には入れながらも、彩花はあの日百果に言われたことを思い出していた。

“別に話してくれやんくてもいい。でも、あんまりひとりで溜め込んだらあかんで?いつでも話きくしな!”

あの日の百果の真剣な顔が浮かんで消えた。

百果は、彩花が西本先生を好きな事を誰にも話していなかった。
そして、あの日以来、彩花が西本先生を好きな事について話をしてくることもなく、いつもと変わらずいてくれた。
しかし彩花は、そんな彼女の優しさを知りながらも、なぜか相談することができなかった。
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