Azure Music
何回もお母さんは私に聞いてきた。
「どうしてそんなに音楽を拒むの。
ねぇ、どうして音楽科にいかなかったの?
綾瑞は音楽科の方が有名でしょ。
それなのにわざわざ普通科なんて」
お母さんを見ずに、私は付け睫を付けながら話す。
「お母さんが無理矢理音楽科って書いた志願書持っていかせようとしたのに気付いてたからだし。
マジあれウザいからね、ほんっと。
それに゙私はもう音楽なんかいらない゙」
何度この言葉を口にしただろう
そして何度、お母さんのその絶望的な顔を見ただろう
最初見たのはあのコンクールで私が泣かなかった時。
───悔しくなかったの?───
お母さんの方が泣きそうな顔をして、でも必死に堪えて私に言う。
もう二度とみたくない顔
そう思っていたのに、今はもう慣れた。
あれから二年、早いもんだ。
「お母さん、2年前の私はもう死んだんだよ。
私は音楽なんて興味ない私なんだ」
その絶望的な顔に思いっきり笑いかけてやった。