彼女のテレビ【さみ短2】
「あ、テレビですね。ご案内します。こちらへどうぞ」

普通案内までするか?

形式だけでやってるとは思えないが…

外見から察するに彼女も新入社員だろう。

必死に接客マニュアルを覚えようとしたものの、なかなか上手く行かず四苦八苦して結果普段通りの持って生まれた彼女本来の対応になってるんだろう。

勝手な妄想だろうか?

「こちらです」

そう言われて連れて来られた先にはテレビが所狭しと並べられていた。

「どれがいいかな?」

俺は真剣に悩んでいるふりしながら彼女のセリフをそれとなく引き出そうとした。
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