恋するシンデレラ






ほう、と思わず納得の吐息を漏らしてしまう。

さすが愛。
説得力抜群だね。



「そーだよね。
まさかね。」

「そうそう。
あの不器用さんに限ってそんなことできないよ。

あ、クッキー食べる?」


「あー、ううん、大丈夫。
ありがと。」



そう言いながら、周りの子達が美味しそうに食べるお菓子を眺めた。

うっ、奈々美!

我慢我慢。


そう自分に言い聞かせながら、水を飲む。



「何。
まだ続けてるの?」


「あー、うん。
とりあえず、これが終わるまでは。」



苦笑いしてタオルで汗を拭うと、怪訝な表情を向けられた。

「リバウンドするよ。」

う゛。

それはキツイ一言です、愛さん。


「わかってる。
そうならないようにするつもり。」


愛の睨みから逃れるために台本を広げてみる。

使い過ぎてだいぶボロボロ。



愛は全部わかっているかのように、深い溜め息をついた。





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