天使への判決

ヨウスケが立ち上がり、テレビのスイッチを入れた。


おもむろにニュースチャンネルに合わせたところで、部屋に張り詰めた緊張感が一気に高まってゆく。


『次のニュースです。

本日早朝、中央公園の池を散歩していた女性が、血を流して倒れている男性を発見しました。』

淡々と原稿を読むキャスターの背景に、中央公園の映像が映し出される。


『発見された時、男性は既に心肺停止状態で、背中を何者かによって数ヶ所刺されていました。被害者は警察の調べによりますと、暴力団中山組の幹部、朝戸尚彦さん26歳……』


テレビによく知る朝戸の写真が映し出された。


テレビによると、とりあえず目撃情報は無いようだ。


だがつい先日、俺の殺傷事件があった矢先の事件だ。

警察はおろか、中山の連中も俺の周囲を疑うに違いない。



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