この想いを君に…

奏 side

「お兄ちゃん、寝たな」

ルームミラーで私はお兄ちゃんの姿を確認する。

むっちゃんも後ろを振り返って微笑んだ。

「足が不自由なのに連れ回されて疲れたんだね〜」

まあ、確かに。

ようあの足で付いて来たと思うわ。

今までのお兄ちゃんなら付いてきても絶対に

『俺、この辺で待ってるからお前、好きな所見てこい』

そう言って、本屋か喫茶店にいると思うから。

前に…高校の時に一度だけ。

買い物に行きたいから、と車を出して貰った時に、そんな事があって、用事が終わればすぐに帰らされた。

お茶をしたり、会話らしい会話もなくて。

寂しかったのに。

今回は。

めちゃくちゃ楽しい!
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