この想いを君に…
「うん、朝になったらね。
今はまだ…夜中だから」

悠斗はあたしの髪を撫でる。

「もし、ここで補導されたり停学になったら、レースに出られないんでしょ?」

あたしは頷く。

これはチームの方針で。

ライダーが学生で、万が一問題を起こせば。

1レース以上の出走停止。

過去に1回だけ、あったらしいけど、誰がしたのかまではわからない。

昔、祥太郎がしたのか尋ねたら

『俺はそんな風に見えてもそんな事はしないよ』

と一蹴された。



でも、今回。

無事に家に帰ったとしてもそれ相応だし。

きっと処分はあると思う。

パパ自身が絡んだ話でも。

そういう部分は監督として厳しいから。
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