そして海の思い出を胸に

そして、希未が訊いた。



「じゃぁ、彼女はいるんですか?」



ドキン



心臓が鳴る。

あの夏の日々が走馬灯の様に、一気に頭の中を駆け巡った。



涼の視線が一瞬、私を見て、その後、希未を見た。



「それは……秘密、です」



うわっ、涼、ニッコリ笑顔でかわしちゃったよ。

私はこの場合、どう解釈したらいいの?

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