そして海の思い出を胸に

なんだかちょっと悔しくなって、その後ろ姿にもう一声。



「ちょっとー、聞こえてるんでしょっ?! 返事してよっ!」



まだ反応が無くて、淋しくなってきた。



「聞こえないの?!」



……返事が無い。



ねぇ?
本当に『今度』なんて、あるの?



ねぇ?
答えてよ。



ねぇ……返事してよ……。



「ねぇ、涼!」



そう叫んでから、ハッと気が付く。


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