そして海の思い出を胸に

無視するつもりが、私、結局あっちのペースに乗せられてしまっている?

それに、しかも、ご希望通り『涼』なんて、呼び捨てにしちゃったよ?

うぅっ……自己嫌悪。



私のそんな心の葛藤を知る筈も無い涼は……じゃなくて、涼さんは、やっとこっちを向いた。



「さっき冷たくされた仕返し」



あっ!

また初めての表情、『意地悪モード』。



そんな、『仕返し』って……子供じゃないんだから。

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