そして海の思い出を胸に

「あそこの中、騒がしいもんな」

そう言ってお兄ちゃんは私の隣りに座った。



「お兄ちゃんは? 1人なんて珍しいね? どうしたの?」

「散歩。少し静かな所に来てみたくなってね」

「ふ〜ん」



お兄ちゃんでも、そう言う気分の時ってあるんだ。



あっ、そうだ。



「ね、お兄ちゃん」

私の問い掛けに『ん?』って言う感じで、お兄ちゃんは笑顔で首を傾げた。

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