愛かぎ*love×key*
「……なんか惚気話聞いてるみたい」
「本当に。話聞いてたらお互いきちんと好きみたいじゃん」
そ……そうかな。涙をふいてウーロン茶を飲み干すと加藤先生にハンカチを差し出された。
「彼に電話しておいで。イケメンの加藤先生に家まで送ってもらうからって」
「へ?」
「そう言えばきっと彼なら自分が迎えに来るって言うよ。それくらいなら言えるでしょ?」
言える……けど。和人は迎えに来てくれるかな。必要なら電話してって言ったし。
「イケメンって必ず言うんだよ!これポイント!」
「……加藤先生。必死すぎて見てて痛いです。人のことはいいから奥さん迎えに行けばいいのに」
「あはは!確かにっ!」
みんなからつっこまれて大爆笑の私たちのテーブル。個室でよかったよ。
私もすっかりみんなと打ち解けられて笑えた。
「……じゃあ、電話してきます」
バックを手に持ってお手洗いに向かった。