未熟な僕ら
「メアドと電話番号、教えろ」
「あっ!は…はぃっ」
渡そうかどうしようか真剣に悩んでいた、ら勝手に私の携帯を取り上げ、自分の携帯と赤外線をしてしまった。
あ〜ぁ〜あ〜、
ん、
と返された私の携帯。電話帳欄にはちゃんと"黒乃 圭"の文字が……
「俺が掛けたら絶対出ろよ」
「はっはいぃっ…」
本気で泣きたい……
黒乃様と電話なんて緊張で胃が焼け焦げる…。
「明日の朝、広海の家まで迎え行くから」
「黒乃様…ちょっとそれは…………」
無理ですから。
一緒に登校なんてしたら学校中に知れ渡るでしょうが。
ってか黒乃様、何で私の家の場所、分かるんですか?
それ、個人情報ですからね?
「圭、圭で良い」
「いえいえ!滅相もない!」
「…………」
「…それでは、圭さんで…」
無言は恐いです。
あぁあぁ、遂に黒乃様を名前呼びしてしまった……。
「…まぁそれは後々直すとして。敬語とか、止めろ。
付き合ってんだろーが」
「どっ…努力します」
それだけは真面目に勘弁してくださいっ
「……その敬語が直るまで 毎日 メールな」
ノォォォオン……
「…はい」
「よし。いい子」
ヨシヨシ………
ヨシヨシヨシ………
……
ヨシヨシヨシ…
な、長い……
もう頭モシャモシャです。
どんだけ頭撫でるの好きなんだろう。
ムツ○ロウさんか、
「……あのー、そろっと……」
皆さんの目線が痛いかなって、
「あぁ、すまん。
気持ち良くってさ…」
(ぐわぁぁあ!!!)
顔を上げたとき、私は見てしまった。