『短編』思惑〜オモワク〜
 

「敦子は美人で、頭もいい。聡さんという彼氏もいて人望まである……正直、妬ましかったの」


「……」


「聡さんが心替わりをして泣いている敦子を見て、胸がスッとしたわ」


「だからと言って、結衣ちゃんと自殺未遂の計画まで……」


「わたしね、聡さんのことを好きになっちゃったの」


「そう……だと思ったわ」


「……安心して。傷ついた聡さんをわたしがしっかり慰めるわ」


敦子は携帯電話を握り締めた。


「京香。あなた……まさか結衣ちゃんを……」




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