つむぐ、


優しい声がして振り返る。

どうか、あの人だけはこの世界から守って下さい。

貴方がもたらす不安定な安心感を、

それだけを頼りに今まで

いれたのに


貴方ときちんと向き合う自信が無いあたしは

一体何様のつもりなんだろう?


くだらないって人は笑うのかもしれない。

けどね、そんなあたしを今からでも

バットを持って、リンチにしたいくらい

惨めで、どうしようもないよ。


優しい唄を歌う、人がいる

どうか彼だけは、助けて………



(我先に)
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