死神彼女

「…ご、はん、作ってたんですけ、ど…」

女が今にも泣きそうな表情で俺を見上げる。


「…はぁ。余計な事しないでくれ」


…てか、飯って今、何時だ?

台所にある時計に目をやると針は6時を差していた。


女が怯えた目つきで「ごめんなさい…」と謝った
のを見ると俺は迷わずフライパンの中身をゴミ箱に捨てた。



そして座り込んでいる女に声をかけた。



「で、何作ろうとしてた訳?」


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