死神彼女

「気持ちいーっ」


ほのかに香るミルクの匂いが心を落ち着かせてくれた。


白色のお湯を指で掬っては肩にかける。


…このお湯を、空も使ったんだ。

ドキン…ドキン…。

白色のお湯にもドキドキする。


…ん?


てかさ、あたし、空と一緒にお風呂、入ったよね?

あたしはいくらTシャツ着てたって空はスッポッンポンだったんだよね?

お湯が真っ白だったから見えなかっただけで…。


「ぎゃああああ!」


あたしったらなんて事を!!


「あたしってヤッパリ変態だー!!!」




「うるせーよ!」


結愛の雄叫びは隣町にも聞こえていたとか、いないとか。

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