死神彼女

「ありがとうございます!すっごく嬉しいですッ」


「………あぁ」



そっけない星はあたしを部屋に残したまま部屋を出た。



本当は


優しい人なのかも知れない。


本当は


変わってないのかも知れない。


あの頃の


結城 空と。



「ふっへへ」


なんだか胸がくすぐったくて笑みが零れた。


やっぱり…頑張って良かった。



頑張って、空に会って良かった。



あたしは部屋の窓を開けて、星空を見上げた。


大好きだった太陽の笑顔を思い浮かべながら。


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