―Destiny―


あたしのナビを頼りに、車は次第に家へと近づいていく。



「えっと……、あの十字路を右に曲がって、ちょっと進んだところがあたしの家です」



大通りを抜けて、裏道に入った大将の車。

あたしは、ずっと先に見える、信号のない十字路を指さす。



「……柚ちゃん。ここで降りてもらってもいいかな?」


「えっ……。あ、はい。いいですよ?」



大将はハザードランプを点滅させると、申し訳なさそうに助手席にいるあたしを見た。



「ごめんね、柚ちゃん」



奥さんまでもが、大将と同じような表情で謝ってくる。


< 140 / 328 >

この作品をシェア

pagetop