―Destiny―
「いえいえ、こちらこそ、送って頂いてありがとうございました」
そんな二人の表情に違和感を覚えながら、あたしは無理に笑って車を降りた。
「……柚ー!?」
あたしの後ろ方向から、不意に聞えたお母さんの声。
「あ、お母さん……!」
仕事から帰ってきたお母さんが、あたしに向かって大きく手を振りながら小走りで駆け寄ってきた。
最初は笑顔だったお母さんだけど……。
あたしの目の前に横付けされた見知らぬ車を見て、その笑顔は次第に歪み始めた。