切なさに似て…
お米が一粒もなくて、お腹が空いたある夜。

お父さんに貰ったお小遣いを手に、レナを連れて近所のスーパーに行き、5㎏入りのお米を購入した。


お菓子コーナーから動こうとしないレナが、お菓子を食べたいと泣き喚いた。

いくら駄目だと言い聞かせても逆効果で、余計に泣き叫びてこでも動かなかった。

それでなくても、カゴに入れたお米は重たく、手がちぎれそうだった。

早く帰ってご飯を食べたかった私は仕方なく、レナが食べたいと言う51円のお菓子も一緒にレジに出した。


子供は泣けばいいんだから羨ましい。

自分だってれっきとした子供なのに、そんなことを思っていた。


本当はお米なんかより、ノートに消しゴムに。靴下に服に。

欲しい物はたくさんあった。


お父さんから貰っていたお小遣いは月1万円。

普通なら、あげ過ぎだと言ってもいいだろう。


限られた1万円で、私とレナが食べる分には少ないくらいだった。


ストロベリー味のウエハースは、たかが51円だっていうのに。そのお菓子すら買えなかった。
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