切なさに似て…
冗談なのか、冗談じゃないのか。

本気なのか、何のなのか…。


私の頭の中で色々な物が絡まっていて、ちっともわからない。


好きだって言って、それが冗談だって。そして、忘れられないって…。


「どうせ叶わないんだから、もういいから。この話は、初めからなかったことにしないか?」


…なかったことに、って? なん、で?


半分吸った煙草を灰皿に押し付け、声にして息を吐き出した信浩はソファーにどっかり背中をつけた。


「なんで…」


なかったことになんてできるわけないじゃない。

できなかったから、すっとそれができなかったから。

できたら、できることならそうしたかった。できなかったんだよ。


「何、自己完結してんの…。できるわけないじゃん…。だって…、好きなんだよ?信浩が好きなのにっ!高校の頃からずっと、好きだったのに…、なかったことになんかできないよ…」

何、言ってんの。そう付け足して言った言葉は、自分でも何を言っているのかわからない。


ただ、“好き”って言葉にするだけで、涙が出てくるし。

泣きたくなんてないのに、瞳から熱いものが溢れ出して、ちっとも止まってくれない。


「ふざけないでよ…!」


『んなの、言わなくてもわかるから。伊達にお前と友達やってないつーの。なめんな』

だったら、言葉にしなくてもわかるなんて、そんな風に言わないでよ。

何でもわかると、見透かされてるみたいで。だから、本当に言いたいことが言えなかったよ。
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