散弾銃プレアデス





空はすべてを攫って行くから。



誰もいないところへ、あたしを連れていくから。






「ひとりに、なりたくない…」


すばるの目は、一点を見つめて揺るがなかった。
ぽつりと呟いた言葉ですら、まるで精気を吸い取られたように微かに震えて消滅した。


「皆瀬、」


「でも」

言い掛けた安原に微笑んで、すばるは笑う。




「ダイジョーブですっ!」

すばるの笑顔。
眩しいくらいに偽物だと安原にはわかった。

安原の表情は曇る。



「皆瀬すばるは、“SkyForce”の隊員ですから!」




8つの星をぐっと握り締めるすばるの手に気付くのは、安原にはわけもなかった。

たかだか八年やそこらで過去の恐怖が消え失せるはずがないことも、よくよく理解できていた。





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