勝利の女神になりたいのッ!~第1部~
「門を開けよ。」
門番の声が響き渡り大きな門が開け放たれた。
俺は馬の速度を落とすことなく門をくぐり抜け城内に滑り込むように入った。
視察に出ると言って城を出たのは5日前、予定よりも2日も早い。
一刻も早く報告を…。
気持ちを抑えることが出来ず馬を走らせて帰ってきた。
あの方は起きていらっしゃる。
仕事熱心なあの方は俺の行動を咎めることはしないだろう。
早くお目通りを…。
そして話さねば。
どうしてこんなにも気持ちが逸るのか俺自身解らない。
不思議な少女。
震えながら泣いてばかりいた少女。
どうしてだか少女と逢わせたいと思ったんだ。
あの方の運命の鍵をあの小さな少女が握っているような気がしたんだ。